経歴を簡単に!
お花に関わる仕事としては、主に葬祭を専門とした生花装飾に携わってきました。
葬祭生花業界でもトップ3に入る会社で修行し、他に2社ほどお世話になり、最終的にはフリーランスとして活動するようになります。
基礎を覚えてからはほとんど独学で、いろんな本やYouTubeを見て試したり、自分自身で「こうしたらどうだろう?」と試行錯誤を繰り返してきました。
作品の一部
撮影していた作品の写真を一部集めてみました。
生花祭壇
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花束・ブーケ
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アレンジメント
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お花の仕事を始めたきっかけ
実は、もともと僕はお花に全く興味ありませんでした。
最初に入った会社も医療機器メーカー。家から近いし、なんとなく良さそうという理由だけでテキトーに選びました。
製造部だったので工場勤務。めちゃくちゃ面白くなかった。多分毎日同じようなことをするのが合ってなかったんだと思います。1年をもって退職することに。
それから特にやりたい事も無く、なんとなく見つけた求人が「お葬式を専門にした生花装飾」です。
当時僕は19歳。働いている友達も中卒か高卒。みんな工場か現場仕事で、作業着を着て働いています。なので、少しスーツに憧れていました。
なので求人を見つけた時、「お葬式か〜。黒いスーツ着てて何か格好良さそうだな。」と、なぜか「お葬式」という部分に惹かれました。
そう、僕はお花の業界に入る瞬間ですら、お花に興味が一切なかったんです。
業界に入ってから〜
不謹慎ですが、僕は最初の頃はお葬式に出れることが嬉しくて、毎回ワクワクしていました。あの頃はエレガントなイメージで背筋を伸ばして立っている自分にすごく酔っていました。
この業界は半分職人みたいな感じで、『花を挿せる人が偉い』って感じでした。なので下っ端の僕は、あまり花に触れることもなく、とにかくいろんな現場に行かされます。当時お花に興味がない僕は全然それでよかった。
むしろ花を触るのは嫌いだったんです。上司にダメ出しされるのが嫌で、よく出来上がったら隠すように冷蔵庫に置きに行ってました。結局上司に見つけられ、引っ張り出して来てダメ出しされてましたが…
とにかく難しいし、意味わかんないし、やりたくなかったんです。
しかし転機が訪れます。
当時僕は、とある先輩とすごく不仲になってしまいました。嫌味を言われたり、高圧的な態度を取られたり。
僕もムカついて刃向かいました。しかしその人は入ったばかりの僕より、他のメンバーと信頼関係を築いているわけです。「多分僕の味方になってくれる人はいないんだろうな〜。」と不安になります。
あぁ、勝つには花しかないな…
その先輩は、あまり花の技術はなく、どちらかと言えば社員の中でも下っ端。
「僕がバリバリ挿せるようになって見返したるわ!」
そんなキッカケで練習し始めましたが、この頃もまだ花は好きではありませんでした。
お花にハマった瞬間
先輩を見返す為に練習を始めた僕は、鬼上司(T)に基礎を教えてもらいます。
ちなみに僕は一人前の挿し手になっても、この上司(T)が後ろに立つとビクッとしてしまう癖がしばらく抜けませんでした。
この頃から僕は少しずつお花が好きになってきました。
先輩ができる程度にまでは上達していたんです。しかし、その頃にはもう先輩は眼中にはありませんでした。技術が身に付いていくのが楽しくて仕方なかったからです。
そして僕は次のステップに進むことに。
当時、その先輩や僕のレベルでは、生花祭壇を手伝うことすら許されません。なぜなら何もできないからです。
しかし僕は心の中で、「今やったら俺もいけるんちゃん?」と思い、「怒られるかも?」と、内心ビクビクしながらも上司が挿している生花祭壇に割り込みます。
なぜか上司は何も言わない。怖い… 「誰か俺を止めてくれっ!!」
そう思いながらも手を動かし、しばらくして見てみると。「あれっ? 結構イケてる!?」
僕は覚醒しました。ここから僕はなんでも積極的に割り込んでいくようになります。今思えばこの頃が一番楽しかったなぁ〜…
より深みに〜もっと良いモノを…
今でもたまに思い出すことがあります。僕が入って数ヶ月の頃、支店長に言われたことです。
支店長は僕に目をつけていたみたいで、厳しくてガチで怖かったけど面倒見も良かった。
「お前辞めんなよ〜?」から話が始まり、「俺はこの仕事にハマったね。うん…ハマった」とちょっと遠い目をしながら…
マジで何言ってんこいつ!? と思いました…
やがて支店長は転勤してしまいますが、僕がこの言葉の意味が分かるようになるのは支店長がいなくなってから…
たま〜にこの言葉を思い出して「ハマったんやな〜。」て思います。
そして花にハマった僕は、『自分が満足できるような美しい作品』を追い求め、試行錯誤を繰り返すようになりました。
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